富山の老舗和菓子店「薄氷本舗 五郎丸屋」が手がける『きせつのさがしもの(秋色)』。木箱を開けると、ガラス細工のような琥珀糖が9個並びます。角度によって変わる輝きは、食べてしまうのが惜しくなるほどの美しさです。
公式オンラインショップでは数量限定で予約を受け付け、完売することもある人気の一品です。人を惹きつける美しさと、その味わいに込められた「五郎丸屋」の菓子づくりを紹介します。
息をのむ美しさ。『きせつのさがしもの(秋色)』が選ばれる理由
引用元:五郎丸屋オンラインショップ
『きせつのさがしもの(秋色)』が人を惹きつけるのは、ひと目で心に残る美しさと、その背景にある作り手の物語です。
手がけたのは、260年以上和菓子を作り続ける「薄氷本舗 五郎丸屋」と、硝子造形作家・山本真衣さん。山本さんの作品「Breeze」に心を動かされた五郎丸屋の16代目が、その造形を琥珀糖で表現しました。
木箱に収められた9個は、光を受ける角度によって淡い色の見え方が変わります。硝子の小さな作品を並べたような姿は、箱を開けた瞬間から目を楽しませてくれるでしょう。
また、『きせつのさがしもの』はメディアやSNSでも度々紹介されています。老舗の菓子づくりと硝子造形作家の表現が重なった、ずっと眺めていたくなるほど美しい逸品。その特別感が、自分へのご褒美や大切な人への贈り物として選びたくなる理由です。
硝子作品「Breeze」から生まれた琥珀糖
引用元:五郎丸屋オンラインショップ
『きせつのさがしもの』の出発点となった「Breeze」は、山本真衣さんが硝子で生み出した作品です。五郎丸屋は、その形を琥珀糖を使ってできるだけ精密に再現しています。
硝子の造形を、食べられる形に
山本さんは英国の大学で硝子を学び、東京藝術大学大学院での修了制作として「Breeze」を生み出しました。この硝子作品である「Breeze」を琥珀糖で再現する際、琥珀糖の淡く繊細な色合いを出しているのは、さまざまな種類のカクテルです。
五郎丸屋の紋が焼き印された桐箱を開けると、色も形も異なる9個の琥珀糖が整然と並びます。一つひとつも美しいものの、ひと箱に収まった姿には、作品を鑑賞するような楽しさがあります。
秋色に合わせたオレンジ色の掛け紙も印象的。包みを手にしたときから箱を開ける瞬間まで、贈る人にも受け取る人にも心に残るお菓子です。
透明な姿から、すりガラスのような表情へ
琥珀糖は、砂糖の再結晶化によって時間とともに透明度が少しずつ失われます。五郎丸屋は、白く変化した姿をすりガラスに例え、その移り変わりも楽しめると案内しています。透明度が失われても、品質に問題はありません。
変わるのは見た目だけではありません。実際に食べた人の口コミを調べると、つるんとした食感が日を置くとシャリシャリとした歯ざわりに変わったという声もあります。透明なうちに一つ、少し時間を置いてからもう一つ。見た目と食感の違いを楽しめるのも、このお菓子の魅力です。
9つのカクテルが彩る、秋の味わい
引用元:五郎丸屋オンラインショップ
『きせつのさがしもの(秋色)』は、異なるカクテルの名前を持つ琥珀糖が9個入った、大人の味わいが楽しめる一品。繊細な色合いだけでなく、それぞれのカクテルを用いた味の違いも楽しめるよう作られました。なお、『きせつのさがしもの(秋色)』にはアルコールが使用されています。
栗の「オータム・リーフ」に見つける秋
9つの中で秋らしさが伝わるのが「オータム・リーフ」です。「五郎丸屋」は、栗を使ったオリジナルカクテルとして紹介しています。季節を思わせる名前と栗の組み合わせは、秋色の箱を選ぶ楽しみにもつながります。
『きせつのさがしもの』という商品名のとおり、箱の中から秋を探すように選べるのが楽しいところ。まずはオータム・リーフから手に取るのも、気になる色を選んでから名前を確かめるのもよいでしょう。
名前を確かめながら選ぶ9個
ほかにも、「マレーネ・ディートリッヒ」「カーディナル」「アレキサンダー」「ペルセポネ」などが並びます。公式の商品ページには、9個それぞれの配置とカクテル名が掲載されています。
木箱を囲んで「どれにする?」と選び合えば、見た目や名前の違いも会話のきっかけに。一人で少しずつ味わう場合も、次はどれを選ぼうかと考える時間が楽しみになるでしょう。
また、『きせつのさがしもの』には、春夏秋冬の色だけでなく、限定の組み合わせもあります。2026年10月1日(木)〜6日(火)に、新宿髙島屋11階特設ステージでお茶系リキュールを使った『きせつのさがしもの(TEA)』が限定販売されます。
過去には、アルコールが苦手な方に向けたノンアルコールカクテル版も登場しています。季節や販売場所によって異なる9個に出会えるのも、このシリーズの楽しみです。
富山の老舗が届ける、秋の贈り物
引用元:薄氷本舗 五郎丸屋
箱を開けたときの美しさに加え、作り手の歩みを知ると、『きせつのさがしもの』の見え方も変わります。五郎丸屋の菓子づくりをたどりながら、購入する際に確認しておきたいことも紹介します。
5代目の『薄氷』から、16代目の新しい菓子へ
五郎丸屋は、富山県小矢部市で260年以上続く老舗和菓子店です。1752年、5代目は雪解けのころ、田んぼの水面に薄く張る氷の美しさを干菓子に映し、店を代表する銘菓『薄氷』を生み出しました。加賀藩主を通じて幕府にも献上されたと伝わる一品です。
『薄氷』は、富山特産の餅米「新大正米」を使った薄い生地に、阿波産の和三盆を一枚ずつはけ塗りして作られます。自然の繊細な姿を表現するために、素材を選び、手間をかけて仕上げる。「五郎丸屋」の菓子づくりには、その姿勢が受け継がれてきました。
16代目が手がけた『きせつのさがしもの』にも、同じまなざしが感じられます。5代目が水面の氷を菓子にしたように、16代目は心を動かされた硝子作品の造形と色彩を琥珀糖で表現しました。美しいものをただ写すのではなく、素材と技術を生かして、味わえる菓子に仕立てる。時代を隔てた二つの菓子には、「五郎丸屋」が大切にしてきた美しさへの探究心が通っています。
贈る前に確認したい内容量と販売方法
『きせつのさがしもの(秋色)』は、9個入りの木箱で、賞味期限は30日間。『きせつのさがしもの』シリーズは基本的にはアルコールを使用しているため、贈る相手に合わせて確認しておきたいお菓子です。
木箱には、季節の色を基調とする専用の掛け紙が巻かれています。掛け紙を巻いた状態が包装済みの体裁となり、さらに包装はされません。のし紙は外のしのみ対応。のし紙や手提げ袋を希望する場合は、注文時の備考欄に記入が必要です。
公式オンラインショップでは、毎週金曜日の8:00から数量限定で予約を受け付けており、購入は1人2箱まで。注文手続きの途中で完売する場合もあるため、購入前に公式の商品ページで最新の販売案内をご確認ください。
秋の美しさを、ひと箱に閉じ込めて
引用元:薄氷本舗 五郎丸屋
『きせつのさがしもの(秋色)』は、箱を開けた瞬間の美しさだけでなく、時間とともに移り変わる見た目や食感も楽しめるお菓子です。9個の中からどれを味わおうかと選び、残りを眺めながら次のひとつを楽しみに待つ。そんなゆったりとした時間まで届けてくれます。
実際に味わった人の口コミを検索すると、香りや味が一つひとつ異なり、選ぶたびに発見があるという声も見られます。五郎丸屋の紋が入った桐箱と秋色の掛け紙も、大切な人に贈りたくなる理由の一つでしょう。
「五郎丸屋」が受け継いできた、心に残る美しさを菓子にする姿勢。その歩みから生まれた秋色のひと箱を、贈り物や自分へのご褒美に選んでみてはいかがでしょうか。
※この記事に掲載されている情報は、2026年9月25日時点の情報です。
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本記事のライター Profile
赤川 亜紀子

元薬剤師。薬剤師として22年間勤務し、腸活歴は25年。体にいいことをあれこれ試すのが好きな健康オタクです。
その一方で、おいしいものとお酒も大好き。「健康のために我慢する」のではなく、おいしいものを楽しみながら健やかに暮らすことを大切にしています。
現在はライターとして、SEO記事やインタビュー記事、Webサイト・LPなど幅広く執筆。味はもちろん、素材や作り手のこだわりにも注目しながら、「本当においしい」と思えるスイーツをご紹介します。
本記事の監修者

監修者・パティシエ
伊東福子
兵庫県芦屋市「ポッシュ・ドゥ・レーヴ芦屋」オーナーシェフパティシエール。神戸海星女子学院大学卒業後、フランス・リッツエスコフィエへ短期留学。代官山ル・コルドンブルー東京校で製菓ディプロムを取得し、パレスホテル東京などで研鑽。「ジャパンケーキショー東京」連合会会長賞受賞。素材の個性を活かした繊細で驚きのある菓子づくりに定評があり、近年はグルテンフリーなどライフスタイルに寄り添うスイーツにも注力。日常にやさしい余韻を届けている。

ガイド・パティシエ
勝目響日
辻製菓専門学校を卒業後、五つ星ホテルやイタリア伝統菓子店、海外のホテルやカフェで腕を磨く。約100年の歴史を持つ鎌倉の老舗企業でも勤務し、日本文化への感性も大切にしている。日本とヨーロッパの技術を基盤に、現在はオーストラリアを拠点に新たな表現を追求中。

いいモノ.com編集部・スイーツ担当
ライター・カメラマン・フードスタイリスト
浅井宏美
大学院卒業後、タウン情報誌の編集者として約16年間勤務。“毎日の生活をちょっと楽しく”をテーマに、地域のグルメやイベント、スポーツ、カルチャー等の情報発信に携わる。通販事業にも関わり、地域の生産者や作り手の想いを商品とともに全国に届ける仕事も手がける。その経験を活かし、現在はフリーランスのエディター・ライター・カメラマン・フードスタイリストとして活動中。趣味はカメラ、お出かけ。愛機はNikon Z6で「そのとき・その場所で」しか撮れない写真を撮ることが好き。





