京都と聞くと神社仏閣や昔ながらの街並み、舞妓さんなど、日本の歴史にまつわる風景を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。京都は別名・千年の都とも呼ばれ、長い間首都として栄えてきた歴史を持ちます。
京都は金沢、松江とならんで日本三大和菓子どころのひとつです。茶の湯、つまり茶道が発展してきた京都では、同時に和菓子文化も大成したといわれています。現在でも街並みの中に店を構えている和菓子店や甘味処は、古くから人々に愛されてきました。
今回はそんな日本三大和菓子どころのひとつ・京都で食べたいおすすめ和菓子4選をご紹介します。
和菓子の聖地・京都
日本三大○○という言葉には様々なものがありますが、日本三大和菓子どころ、という言葉があるのをご存知でしょうか。京都は金沢、松江と並ぶ日本三大和菓子どころのひとつです。日本の長い歴史の中で頻繁に国の中心となってきた京都では、茶の湯文化の発展に伴って菓子文化も発展してきたといわれています。
現在でも京都には和菓子がおいしいお店が多く存在します。羊羹やねりきりなどの上生菓子の他、わらび餅や団子、あんみつなど、甘味処で味わう和菓子もとても魅力的です。ふらりと甘味処に立ち寄るのも京都の楽しみ方のひとつといえるでしょう。
今回は京都で食べたい絶品和菓子を4つご紹介します。
京都で食べたい絶品和菓子①琥珀流し
最初にご紹介する京都で食べたい絶品和菓子は『大極殿本舗 甘味処 栖園』の「琥珀流し」です。
『大極殿本舗』はもともとカステラが有名なお店です。創業は明治18年で、現在でもカステラをはじめとした和菓子の数々を製造しています。
そんな『大極殿本舗』に併設されている甘味処でいただけるのが「琥珀流し」です。「琥珀流し」は寒天を使った和菓子で、宝石のようなきらきらとした見た目と口の中でほろりと崩れる食感が好評を博しています。
自家製蜜は月変わりで、何度食べても新しいおいしさに出会えるのも魅力です。写真は9月に提供されていたぶどうの「琥珀流し」。ぶどうのすっきりした甘さとほのかな酸味が感じられる自家製蜜は、独自の製法で作られた寒天と相性抜群です。中には何度も食べに訪れるリピーターの方も多く、地元の人からも観光客からも愛されています。
『大極殿本舗 甘味処 栖園』では、今後10月には栗、11月には柿と、秋を感じられる自家製蜜が続きます。また、少し離れた位置にある『大極殿本舗 本店』ではまた違った味の「琥珀流し」を食べることができます。
商品名 | 琥珀流し |
価格 | 850円(税込) |
京都で食べたい絶品和菓子②くずきり
続いてご紹介するのは『鍵善良房』の「くずきり」です。
くずきりは漢字では葛切りと書き、文字通り葛という植物からできるくず粉を使った和菓子です。葛餅や葛湯にも使われているくず粉を加熱して固め、冷やして作られます。見た目はところてんと似ていますが、ところてんと比べてもちもちとした食感が特徴です。
『鍵善良房』はくずきり発祥の店として知られる老舗和菓子店です。『鍵善良房』の本店と高台寺店では、注文してから作られるできたてのくずきりを味わうことができます。
くず粉と水のみを使って作られているこだわりのくずきりは、日々行列ができるほどの人気です。つるりとしたのど越しとたしかな弾力を感じられるくずきりを、上品な甘さの蜜と一緒に楽しむことができます。蜜を黒蜜と白蜜から選べるのもうれしいポイントです。
商品名 | くずきり |
価格 | 1,400円(税込) |
京都で食べたい絶品和菓子③あぶり餅
京都で食べたい絶品和菓子、3つ目は「あぶり餅」です。
「あぶり餅」は今宮神社境内にある『一和』と『かざりや』という二店舗で食べることができる今宮神社の名物です。「あぶり餅」の歴史は古く、平安時代に遡るといわれています。疫病を鎮めるために、神聖な力があるといわれていた白い丸餅をあぶって食べたのが起源だそう。
きなこをまぶしたお餅を竹串に刺して炭火で焼き上げるため、周囲にはなんとも香ばしい香りが漂っています。焼けたお餅は白みそのたれで食べるという点は共通しているものの、『一和』と『かざりや』では風味が違うので、食べ比べてみるのもおすすめです。
実はこの「あぶり餅」、持ち帰ることはできますがお取り寄せはありません。他の場所への出店もないため、京都府内でも今宮神社でしか食べられない和菓子なのです。今宮神社の近くに立ち寄った際はぜひ足を伸ばしてみてくださいね。
商品名 | あぶり餅 |
価格 | 600円(税込) |
京都で食べたい絶品和菓子④粟餅
最後に紹介する京都で食べたい絶品和菓子は『粟餅所・澤屋』の「粟餅」です。
『粟餅所・澤屋』は江戸時代から続く老舗。北野天満宮の前に店を構えています。店名通り看板商品は「粟餅」で、こしあんときなこの二種類の味を楽しむことができます。
粟餅とは、粟という穀物の中でも粘り気があるもち粟をついて作ったお餅のことです。江戸時代に入ってから和菓子として確立しました。『粟餅所・澤屋』は粟餅が和菓子として発展し始めた当初から粟餅を提供し続けているお店なのです。
『粟餅所・澤屋』では、注文が入ってから粟餅を仕上げています。そのためいつでもできたての粟餅を食べることができるのです。できたて特有の柔らかさとほんのりとしたあたたかさを感じる粟餅は、一度食べたらやみつきになってしまうほど。こしあんやきなことの相性もよく、絶品です。
また、『粟餅所・澤屋』では持ち帰り用の粟餅も販売しています。賞味期限は当日中ですが、機会があれば手土産として買い求めてみてはいかがでしょうか。
商品名 | 白梅 |
価格 | 600円 |
内容量 | こし餡3個、きな粉2個、2種類5個 |
まとめ
これから秋が深まってくるにつれ、京都に旅行に行こうと考える方も増えてくるのではないでしょうか。秋の京都といえば、なんといっても見事な紅葉です。美しく色づいた木々と古くからある神社仏閣や昔ながらの街並みは、京都の見どころのひとつであるといえるでしょう。
京都は日本三大和菓子どころのひとつに数えられています。日本の歴史とともに進化を遂げてきた和菓子を堪能できるのも京都の魅力です。神社の境内やお寺の近くなどに店を構えている甘味処も多く、参拝の帰りに寄ることもできます。
また、支店や出店がなく京都でしか味わえない和菓子も多く存在します。京都を訪れた際にはおいしい和菓子を求めて散策してみるのもおすすめです。本記事を参考に京都の和菓子を楽しんでみてはいかがでしょうか。